東京地方裁判所 昭和47年(ワ)305号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕まず本件事故が被告の使用人であることにつき当事者間に争いのない訴外梅田において、被告の業務を執行するについて惹起したものと認められるかどうかについて判断する。
<証拠>によれば、本件被告車は元来被告の所有であつたが、事故の二月程前昭和四六年一〇月ごろ訴外梅田においてこれを代金一八万円で譲り受け、登録などはそのままとして同訴外人はこれを通勤などに使用していたが、しかし時折は被告の用務遂行のためにも使用することがあり、そのため燃料代も時に被告から支給されており、本件事故の事後処理も被告の総務部員がこれに当つていたことが認められ他にこれに反する証拠はない。
そうすると被告はその使用人である訴外梅田を介して被告車を使用することにより、その事業執行の可能な範囲を拡張していたわけであるから、かりに本件事故が訴外梅田の私用中に惹起したとしてもなお被告の事業執行につき生じたものと認めるに妨げない。 (富川秀秋)